久米島の渓流・湿地|Streams in Kume-jima

キクザトサワヘビはおよそ60㎝の無毒のヘビで、世界中で宇江城岳周辺の限られた渓流だけに生息が確認されています。生息数がとても少ないため、めったに見ることができません。そのため、いまだに生態がよく分かっていない謎が多い生きものです。この他に、久米島の渓流環境には、久米島ボタル、クメジマミナミサワガニ、リュウキュウアカガエル、キバラヨシノボリクメトカゲモドキ、リュウキュウヤマガメなどの貴重な生きものが生息しており、これらの生きものが様々な形でつながりあう特有の生態系が形作られています。

宇江城岳を源とする水は人々の生活用水、稲作、酒造りなどに利用されてきました。また、国の重要無形文化財に指定されている久米島紬は、森林に生える樹木の皮や根を染料に使っています。このように、久米島では古くから地位の人々が湿地と深い関わりあいをもって生活してきました。